『第一反抗期の始まり』

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『第一反抗期の始まり』

                                 2017年6月 巻頭文

 2歳前後から世間一般的に言う「第一次反抗期」が始まります。
「魔の2歳児」とか「イヤイヤ期」とか「ギャングエイジ」など様々な言い方をしますが、
程度の差こそあれ、どの子どもにもこの時期が訪れ、親御さんの頭を悩ませますよね。
なぜこのような時期があるのでしょうか。
人間のあかちゃんは非常に未熟な状態で生まれてきます。
立つことも歩くこともできませんし、自分で栄養を取ることもしゃべることもできません。
すべて周りの大人の援助が無いと生きていけないのがあかちゃんです。
1年ほど立つと、歩くことができるようになり、母乳からの栄養はほぼ必要なくなり、
人間として生きていくための能力ができあがってきます。
その次に人間として必要なことは、自分の意志を持ち、自分の心で自分がどうするかを決め、
言葉でそれを伝えることです。このことをおこなおうとし始めた時期が、まさに第一次反抗期です。
しかし、まだ自分の思いを余すところなく伝えられるほど、言葉の発達は進んでいません。
「もっと遊びたい」も「これが欲しい」も、「いやいや!」と表現されることが多くあります。
子どもたちは何でもかんでもイヤイヤと言って大人を困らせようと思っているわけではありません。
どう表現したらよいのか分からない場合も多くあります。
子どもの気持ちを大人が言葉で代弁することで、子どもたちは自分の思いを伝える方法に
気づいていきます。
また「自分でやりたい!」という意欲が遮られたりした時にも、「いやーっ!」とひっくり返って
怒り出すことも多いかと思います。
子どもが自分でできるまで、待ってあげられるようなゆとりを持てれば一番ですが、
お仕事に向かう朝など忙しい中では、ついつい「早くしてほしい!」と思ってしまいますよね。
そういった時、子どもたちが自分の身支度などをある程度自分で選択できるようにあらかじめ
大人が用意しておいてあげることも一つの手です。
また、「わがまま言ってないで早くして!」という言葉は子どもにとっては「わがままじゃないよ!」となり、より強固になりがちです。
「今は時間が無くて、ママはとっても困っている」ということをきちんと伝えてあげてほしいと
思います。
そして、「帰りは必ず自分でやっていいからね」と約束したなら、どうか必ず大人はその約束を
守ってあげてください。
                        フロンティアキッズ上馬 施設長 伊藤 由子

6月1日の花言葉 : 「清らかな心」「無邪気」「親切」「幸福」
    
誕生花はかすみそう (霞草 : Baby ‘s breath)
花言葉の「清らかな心」は、純白で奥ゆかしく、可憐な花姿に由来するといわれます。