フロンティアキッズでは、2023年度より、幼児クラスにて、アクティブラーニングの取り組みを開始しました。アクティブラーニングは、主体的、対話的、深い学びを通して、グローバル化する日本に於いて、変化に対応し、人生を主体的に切り拓く人材育成を目的としています。
●主体的学び・・・主体的に課題へ取り組む
●対話的学び・・・時にはグループワークで課題に取り組み、自己のアイデンティティを持ちながら、他者の意見を尊重する。アクティブラーニングを自己と他者双方で振り返り、意見交換を行う。
●深い学び・・・課題で経た知識を、より向上させるべく探求する。
弊社では、「地球」「自然」「人間」という大きなテーマ(課題)の下、アクティブラーニングを実践しています。今回は、その中の一場面をご紹介致します。
昨年度、1月~2月に上町園で行われた「米」。
米は、地球、自然、人間すべてに当てはまります。
~探求の流れ~
①縦割りでグループを作り、米を炊く(グループは年長児が決める)
②水加減を決める
③実際に炊き、食べる
④学びのプレゼン
⑤振り返りによる、言葉による伝え合い
⑥深い学び
特出したい点は、プレゼン後の振り返りです。
米を炊いてみて、どうだったか。今後、どのような探求を継続していきたいかなど、グループごとにプレゼンを行います。
実は、前回テーマ「葉」プレゼン後の振り返りで、年中児から発表者の年長児に対して「年長なのにふざけていて、プレゼンができていない。」と、一見すると厳しい言葉も送られました。保育者は、その批評に対し、「はじめてみんなの前に出ると緊張するよ。先生も、みんなの前に出たらすごく緊張して、もじもじすると思う。」と意見。様々な意見を受け止めた年長児。「米」プレゼンでは、保育者も驚くほど、堂々としたものに変化。
すると・・前回、厳しい批評をした年中児より「すごくよかった!」との声が上がりました。賞賛を受けた年長児も、満たされた表情をみせていました。
この「言葉による伝え合い」を、アクティブラーニングでは大切にしています。
日本人は、国民性によるものでしょうか。自身の意見を伝えることが苦手な民族です。島国であり、国民の団結が必要であったからかと想像されます。
しかし、これからの日本は、人口減少により、日本人のみで国を運営することが困難になり、海外で活躍をする若者も増えるでしょう。今後、世界と向き合ったとき、他者を尊重しつつ、意見を伝え合うことが最も重要になります。
子どもは前を向く者です。ですから、すべての事象を糧とすることができます。
「葉」プレゼンで受けた批評も、次へのステップとして「米」プレゼンに繋がりました。振り返りによる、言葉の伝え合いがなければ、「米」プレゼンも最高のものにならなかったかもしれません。つまり、「言葉による伝え合い」を糧として成長したのです。
そして、モンテッソーリ教育も、アクティブラーニングへの架け橋となります。
フロンティアキッズでは、毎日モンテッソーリ活動を行っていますから、その中で自己肯定感が育まれています。子どもたちはお仕事中に、様々な失敗をします。こぼす、落とす・・・などなど。子どもたちは、日々、失敗と向き合います。間違え、失敗をするからこそ、子どもは「間違いの自己訂正」ができるのです。
日々、間違いを自己訂正している子どもたちであるからこそ、「言葉による伝え合い」を糧にできたのかもしれません。
これらのことから、モンテッソーリ教育という土台があってこそのアクティブラーニングであると信じ、我々は、子どもたちにより良い教育を提供して参ります。
フロンティアキッズ モンテッソーリスーパーバイザー
柚木 亜季子