園の運営において、私たちがとても大切にしているモンテッソーリ教育がフランスで映画化され、この度日本にやってきます。
モンテッソーリ教育、聞いたことはあるけどどんな教育?
良さをもっと知りたい。
海外ではどんな風に展開されているの?等のヒントになる映画でしょう。
2月19(金)より新宿ピカデリー、アップリンク吉祥寺や全国のイオンシネマで公開されます。
数々の賞を受賞した作品、家族皆様でお楽しみください!
マリア・モンテッソーリが編み出した教育メソッド、そのフランス最古の学校に通う子どもたち。
自由に“お仕事”する彼らの魔法のような瞬間を紡ぐ、珠玉のドキュメンタリー映画『モンテッソーリ 子どもの家』が2/19(金)より全国公開致します。→劇場情報はこちらでチェック!
○原題:Le maître est l’enfant/英題:LET THE CHILD BE THE GUIDE
○監督・撮影・録音:アレクサンドル・ムロ
○日本語字幕:星加久実/日本語字幕監修:田中昌子 大原青子
○日本語吹替:本上まなみ/向井 理
○配給:スターサンズ/イオンエンターテイメント
○2017年/フランス映画/105分/カラー/ビスタ/5.1ch
■ I n t r o d u c t i o n
アンネ・フランクから、英国ロイヤルファミリー、Amazonのジェフ・ベゾスやGoogleのラリー・ペイジ&セルゲイ・ブリンら米大手IT企業の創業者、Wikipedia創始者のジミー・ウェールズ、そして藤井聡太棋士といった錚々たる著名人が受けたことで知られる《モンテッソーリ教育》。イタリア出身のマリア・モンテッソーリが20世紀初頭に考案し、世界中に普及しているこのメソッドとは、一体どんなものなのだろうか?
本作は、北フランスのルーベにあるフランス最古のモンテッソーリ学校の幼稚園のクラスに2年3カ月にわたって密着。そこでは、心地よく整えられた環境の中で、子どもの自主性を尊重する先生の指導のもと、2歳半~6歳の28人が自由に活動している。水差しの中身を測ったり、花の茎をハサミで切ったり、お料理やアイロンかけなどの作業をしたり、マットと格闘したり!ユニークな教具の中から自らが選び、夢中で“お仕事”に取り組むことで、子どもたちは自発的にさまざまなことをのびのびと学んでいるのだ。
監督のアレクサンドル・ムロは、自身の娘の誕生をきっかけに「娘の好きにさせるのと親が考えるのとでは、どちらが正しいのか?」という疑問に突き当たったことから教育に関心を持ち、マリア・モンテッソーリの教育法と出合ったという。1907年、ローマの貧しい地区に“子どもの家”を開設し、3歳から6歳までの子どもたちを50名ほど受け入れたモンテッソーリは、子どもたちの集中力に着目し、革新的な教育法を提唱。約1世紀を経た今も彼女の哲学は人々に大きな影響を与え、それを実践する教育施設も増え続け、現在では140を超える国に及ぶといわれている。
ムロ監督は、クラスに溶け込むための準備期間を経て、小型カメラを持ち込み、ひとりで撮影と録音もこなした。先生の謙虚で控え目な姿勢にならって、カメラも子どもたちの邪魔をしないように静かに観察し続け、ひとりひとりの自然な表情や生き生きとした姿、成長の過程で訪れる魔法のような瞬間の数々を捉えることに成功した。数多くの著作の中から引用されたモンテッソーリ自身の言葉がナレーションとして重ねられ、ガイド役を務めてくれる。日本語吹替版では、モンテッソーリの声を、『紙屋悦子の青春』『幸福のスイッチ』(06)で映画賞に輝き、『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』(19)などのナレーションでも知られる本上まなみ、またムロ監督の声を、NHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(10)や大河ドラマ「麒麟がくる」(20)、映画『ザ・ファブル』(19)、そして多くの舞台でも活躍している向井理が担当している。
未来をつくる子どもたちの無限の可能性と教育の大切さ、そして、彼らは単なる「ちいさな大人」ではなく、社会の一員であり、平和の担い手でもあることを再発見させてくれる、珠玉のドキュメンタリーである。
■ S t o r y
2015年3月から2017年6月まで、2歳半~6歳の28人のクラスを“観察”。子どもたちは“お仕事”が大好き!
マリア・モンテッソーリが約1世紀前に提唱した革新的な教育法を実践している北フランス・ルーベの幼稚園。クリスティアン・マレシャル先生のクラスでは、2歳半から6歳までの28人が学んでいる。絵を描いたり、リンゴを切ったり、積み木で建物を作ったり。計算を学んでいる子もいれば、4歳のジェロのように歩き回ってクラスメートの活動を観察している子もいる。
常に穏やかな口調を心がける先生のもと、子どもたちは自由に活動しているが、それぞれの“お仕事”に夢中で取り組んでいるので、教室はとても静かだ。そうやって能力を鍛えているのだ。彼らは難しい課題に取り組み、強い意思を持って何度も挑戦し、自力で解いていく。
さまざまな教具が並べられた棚の前で迷っていたジェロは、ハサミと紙のセットを選んだ。引かれた線に沿って紙を切ろうとするジェロの眼差しは真剣そのもの。また、先生が水差しの中身を移すお仕事を見せてくれたときの彼の瞳は一層の輝きを増す。3~4歳の子どもは、天才と呼ばれる人々と同じ高い集中力を持っているのだ。この“集中現象”に着目したことが、モンテッソーリの教育法の原点となった。
ここでは、先生はとても謙虚な存在だ。先生は毎朝、教室を整えて子どもたちのために心地よい環境を作る。決して押し付けることはなく、子どもの能力が自然に伸びるように手助けをする。子どもの自主性に任せ、一歩引いて観察することで“敏感期”に気づくことができるのだ。ジェロが文字に興味を持ち始めたことに気づいた先生は、この敏感期を捉えてすぐに教具を渡し、文字を教え始める。
夏休みが終わり、新しい学期が始まった。年少の新入生たちは、最初は泣いていてもすぐに順応する。お母さんの姿が見えなくなるまで窓のそばから離れなかった3歳のアリックスも、自分で動き始めた。今年もまた感動的な光景が日々生まれていくことだろう。
公式HP :montessori-movie.jp
© DANS LE SENS DE LA VIE 2017