「人権デーを前にして」

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「人権デーを前にして」

2023年12月

 先日、幼児保育室の世界地図を前に子ども同士で「イスラエルは、今は、行ってはダメだよ。」「ロシアは、アジア?日本もアジアだから近い?」等、会話をしていました。戦争について、子ども達も考えているようです。


 「目には目を歯には歯を」という言葉があります。最初は「やられたら、やり返す」だけのはずが、やり返すだけでは気が済まず、先にやられた方は、強くやり返す、そして、相手は更に強く とお互いにどんどんエスカレートして、相手に謝罪する機会も失われ、止められないことは、身近な人間関係でも多かれ少なかれあるのではないでしょうか?子どもは、大人の姿を見て、善悪の判断をします。まずは、私達大人が悪かった時には素直に謝罪する心、相手に謝罪された際には赦す心を常に持ち続けたいものですね。

 

 1948年12月10日、国際連合総会において、全人民と全ての国が達成すべき共通の基準として、基本的人権尊重の原則を定めました。人権保障の目標や基準を初めて国際的に「世界人権宣言」が発令されました。12 月10 日を「人権デー」と定めて、日本では12 月4 日〜10 日を「人権週間」として特に強化して啓発運動をしています。

 

 戦争は、最大の人権侵害です。個人の尊厳が失われ、様々な権利を制約され、個々の意見や存在は否定されます。また、最も基本的人権 である「生きる権利」が脅かされます。一人ひとりの子どもが幸せな大人になる為に、私達大人は「事実と真実」を正しく知る必要があると思います。

 

 国内では幼少期から多様性を認め合うことが当たり前の社会になってきた一方で、いじめや虐待、性被害等の子どもの人権問題、インターネット上の人権侵害、障害のある人、外国人、多種多様な人権問題が依然として存在しています。私達一人ひとりが自分のこととして捉え、互いの人権を尊重し合うことの大切さについて、認識を深めていきたいです。

 

フロンティアキッズ上町 主任保育士 本嶋安枝

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