「貴重な子ども時代」

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「貴重な子ども時代」

2023年11月


 昔は、四季がしっかりあって「春夏秋冬」がはっきりしていましたが、これからは二季になっていく傾向にあるという話もチラホラ耳に入ってきます。短くなった秋ですが、天高く澄む青空のもとで体を動かしたり、紅葉を楽しんだりしたいものです。


 保育の中でも、あちらこちらの公園に出かけて秋の自然を楽しんでいきたいと思います。

 さて、先日のことですが、大学の同窓会主催のセミナーがあり参加してみました。学長や同窓会長の一通りのあいさつの後、角野栄子氏と阿川佐和子氏の「多様化する社会の中で幸せについて考える」という内容の対談形式での話がありました。


 お二人ともそれなりにお年を召しているのではないかと想像していましたが、本当にお若くて、イキイキしているお姿に感動してしまいました。お二人の子ども時代にあったことやそのころに感じたりしていたことを話されていましたが、話の中で、横尾忠則氏や長新太氏あるいは石井桃子氏のことが話されていました。それぞれに絵の世界だったり、絵本の世界で活躍されていた方ですが、「4歳のころの絵が一番うまかった」とか「子どもの頃の絵に戻りたい」と話されていたとか。


 また、石井桃子氏は、子ども達に向け「あなたの子ども時代をしっかり楽しんで下さい。大人になって老人になってあなたを支えるのは子ども時代のあなたです。」と話されていたと。そして、石井氏は「子育て」について、「自分の子ども時代を振り返られる絶好のチャンス」と捉えていらっしゃるとか。

 これらの話を聞き、子ども時代が大切なんだと改めて認識させられました。私自身が子ども時代をしっかり生きてきたかというと疑問ですが、今を生きているお子さんたちには存分に子ども時代を楽しむ時間があります。一日一日を目いっぱい楽しく過ごしてほしいなと思います。保育園でできることは限られるかもしれませんが、日々の保育活動の中で充実した生活ができるよう支援していければと思います。


 過日、他園に招かれて4,5歳だけではありますが、ごみ収集車や起震車の体験をしてきました。また、幼児クラスではこれから「アクティブラーニング」に取り組めないだろうかと模索しています。子ども達で考え、話し合い、活動を進めていくのですが、初めての取り組みなので、どこまでできるかは未知数です。温かく見守っていきたいと思います。

 そして、子育て中の保護者の方、「自分の子ども時代を振り返られるチャンス」を楽しんで下さい。石井氏の「あなたを支えるのは子ども時代のあなた」に、過去を振り返りながら今を充実して生き、子ども達には今を存分に楽しんでもらいましょう。


フロンティアキッズ上町 施設長 田原 彰子