「主体的な学びの習慣」

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「主体的な学びの習慣」

2022年4月

 保育園選びの時、「わが園は子どもの主体性を重んじます!」や「当園はアクティブラーニングを実践しています!」というフレーズを目にされた方は多いのではないでしょうか。では、具体的に何をするの?と思われた方も同じくらい、いらっしゃることと思います。保育を取り巻く環境は常に変化し、それに伴い2018年4月に施行された「保育所保育指針」の改訂では、「子ども主体の保育」が謳われました。

 先日、保育・教育業界では著名な汐見稔幸先生の「教えから学びへ」という著書を読みました。「教育の在り方が予想を超える速さで変化してきている。嘗ての教育は大人と社会が子どもたちに学んでほしい、学ぶべきという内容を選んで教えてきた。生徒は教師を選べず内容も子どもが学びたいと願っていることとは限らない。それが、インターネットの普及から世界中の情報が簡単に集まり、百科事典数種が小さなスマフォに収まる。学校に行って先生の話を聞かないと情報が得られなかったのが、GIGAスクール構想も広がり、検索すれば情報が得られ、これからは上手に教えてくれる先生の授業をユーチューブで探して、自宅でそれを見て勉強をした方がよい、と考える人も増えていく。そうなると学校で教えるべきは、氾濫する情報の中で真偽を見極める力や、人と人の交流でしか得られない情緒的体験の機会の提供などになってくる。教育はどうあるべきかの回答が、『教える』から主体的な『学び』への原理の変更である。」と書かれていました。(一部抜粋、要約)

 また、本の中で、2009年から始まったマイクロソフトやインテルなどの企業が出資している産官学の共同プロジェクト、ATC21s(Assessment and Teaching of 21st Century Skills)の紹介がありました。4つのカテゴリーと10のスキルを提言しています。

【思考の方法】 1.創造性とイノベーション 2.批判的思考・問題解決・意思決定 3.学び方の学習・メタ認知
【働く方法】 4.コミュニケーション 5.コラボレーション 【働くためのツール】6.情報リテラシー 7.ICTリテラシー
【世界の中で生きる】 8.地域とグローバルの良い市民であること 9.人生とキャリア発達 10.個人の責任と社会的責任

 「もしかすると、グーグル、アマゾン、フェイスブックなどGAFA創始者の内4名が、これら能力を培えたのはモンテッソーリ教育を受けているのが影響しているかもしれません」とも書かれていて、「存じておりました!」と声を上げたい衝動にかられました。他、ウィキペディア創業者、イギリス王室、オバマ元大統領、ピータードラッカー、ジョージクルーニー、藤井聡太棋士などの著名人も、幼少期にモンテッソーリ教育を受け、「主体的な学び」の習慣が培われた結果とも言えるのではないでしょうか。その習慣づけは何時から必要かと言えば、やはり0歳から。大人の関わり、環境づくりに行きつきます。

 フロンティアキッズの保育園、学童クラブはモンテッソーリ教育を実践してきました。私はこの著書に出会い、モンテッソーリ理念の優れた点を強く確信した次第です。(モンテッソーリ教育の恩恵を更に広く皆様に享受いただけたらという思いで、今春よりユーチューブ配信を始めます。改めて保護者の皆様にご案内致したく存じます。)
 年度初め、改めて時代に合った教育を思考し、最良の環境を用意したい、と思った次第です。今年度もどうぞよろしくお願いします。

株式会社フューチャーフロンティアーズ 代表取締役 橋本恵理
株式会社ファミーラ 代表取締役 橋本恵理
株式会社ウェルステート 顧問 橋本恵理