2021年 1月
モンテッソーリ教育では「敏感期」という言葉が頻繁に出てきます。
テキストなどの言葉を借りて言えば、「自分の成長に必要なものを環境の中から見つけ出し、熱心にかかわる時期」であり、この時期に適切な環境を子どもの周りに用意しましょうということになりますが、ではその敏感期はどうやって見つければよいのでしょうか。
毎日保護者の皆様が書いてくださる連絡帳の、子どもたちのおうちでの様子はとても微笑ましくもありますが、敏感期の姿としてもとても興味深く感じています。
「家でも会話しながら笑っていると一緒に笑って参加してきます」「大人が話していると、『保育園でしたこと話そうよ!』と言っていました」(社会性の敏感期)、「大小のカップを重ねるおもちゃを今まではテキトーにやっていたのですが、ちゃんと大小を比べながら完成させることができました!」「絵本にある色と積み木の色を合わせるブームが急に来ました」(感覚の敏感期)、「道で線を見つけるとそこからジャンプしたり、線の上を歩いたりするのがブームです」「段差を見つけては忙しそうに登っています」(運動の敏感期)、「トイレの時は補助便座を設置して自分でよじ登り、拭いて自分で降りるというルーティンがあります。少しでも手伝うと怒って、もう一度最初からやり直しです」「自分の中で物の定位置が決まっているようです」(秩序の敏感期)
ご家庭での子どもたちの姿からも「子どもたちが今なにを育てたいのか」という思いを感じ取ることができます。
そして「集中しているときは親の声も聞こえていないようです」という様子はまさに子どもたちが自分の成長のために集中している様子であり、
「ホックを留めるのがブームで、パチッとはまるととてもうれしそうです」というような子どもたちの満足げな表情こそが、自分でできた!自分ってすごい!と子どもたち自身が思えた瞬間であり、自己肯定感の獲得につながっていく様子ですね。
子どもたちの成長は保育園の中だけで成されるものでも、ご家庭の中だけのものでもなく、連続する生活の中のすべてにおいて発揮されるものです。
ご家庭から保育園、保育園からご家庭が切れ目なくつながっていくように、保護者の皆様との連携をより大切にしていきたいと感じています。
フロンティアキッズ上馬 施設長